「島好きこいやー!」


「島好きこいやー!」

画家 フフフ〜ン部シンイチ
聞き手 岩田舞子

岩田(以下、岩)「5年前、フフフ〜ン部に誘われて初めて沖の島、鵜来島に来たんだよね。こんなところでアートプロジェクト!?って感銘を受けたのを憶えてるよ。フフフ〜ン部が一番最初に鵜来島を訪れたのはいつなの?」
フフフ〜ン部シンイチ(以下、フ)「島で潜ってからの記憶しかないなー。それまで興味なかったかなー」
岩「えええええ」
フ「鵜来島って浜とか海水浴場もないから、深くて怖いなって思ってて」
岩「いまでは生徒会を困らせるほど泳ぎ回ってるよね(笑)鵜来島って他の海とどう違うの?私、金槌だから全然わからないんだ」
フ「簡単にいうと、高知県の小笠原諸島」
岩「全然わからん」
フ「生態系がちょっと独特。魚種豊富で魚影が濃い。船でしか行けない場所にあるから、色んなものが壊されずに残ってる。海の中だけじゃなくて、町並みとかもね。あの辺りに通っている、豊後水道(海流)は、日本屈指の漁場で、鵜来島はそこにどーんとブチあたってる」
岩「そうなんだ。陸には猪しかいないのにね。しかも畑を荒らすので島の人は困ってる」
フ「島の周りには独特の大きい魚が多くて、大物過ぎて初心者にはハードルが高いくらいだよ」
岩「釣り客とダイバー合わせて、年間万単位で来島してると聞いたね。島にお金が落ちない仕組みになっているのは問題と思う?」
フ「観光地になったら、それはそれでつまんない。島にお金がなくて困ってるとか、その段階は通り過ぎてる様に思う」
岩「ふむふむ」
フ「僕にとっては、今のままで鵜来島は凄く良くて。今90点。凄い楽しい」
岩「そっか。私はアーティストが鵜来島から日本に発信しなければいけないこととは?って意気込んできたよ...笑。
この島はどうなったらいいと思うか、みんなに質問されない?」
フ「うーん。僕は、島がこうなったらいいとか、そういうのは考えてない。今のままの鵜来島が凄く好きで、これが続けばいいなって」
岩「短期的な視点と長期的な視点を両方持つプロジェクトでありたいね。龍宮学校は、"観光客"でいさせないイベントだよね。お客様でいられない仕組みになってる。主体性と責任を持って島に入らないと、死にますよ、というレベル」
フ「うん。島の環境や、負担に配慮した学校でありたいね。そうやって小笠原みたいになっていったらいいというか、そうなっていくと思う」
岩「龍宮学校を通して、鵜来島を愛する人が、島を守っていけたらいいね。」

岩「フフフ〜ン部は、今後の龍宮学校でなにか目標がある?」
フ「僕はいつか、1日お客さんが1人か2人でも…本当に来たい人だけがくるギャラリーをやりたいなって思ってるんすよ」
岩「まじで!知らなかったよ!」
フ「でもなんか、まだ描けないんだよね。島に映える絵が描けない。島にマッチングしてない感じがする。急がずゆっくり向き合おうと思います。岩田さん、見て下さい」
岩「えっ、私、本当に鵜来島に必要な絵なんですか、とか言うよ!?」
フ「全然いいっすよー」

岩「最後に、龍宮学校入学希望者に一言お願いします!」
フ「鵜来の海、なめたらいかんぜよ!島好きこいやー!」